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10月晦日 片手にお皿を持ちながら、もう一方の手で食器棚から小皿を取ろうとして、手が滑って小皿が左足を直撃した。 「横着はいけません」と子どものころから母に言われ続けていたのに・・・横着して負傷しました。 青タンがすごい。 痛いです。 靴はけるかな・・?仕事いけるかな・・? 急に弱気になるわたし。 10月某日 鎌倉のソングブックカフェへ。 絵本作家の中川ひろたかさんのカフェです。 長谷川義史さんから原画展のお知らせをいただいていたのですが、最終日にやっと伺えました。 お店には、その中川さんがいらっしゃいました。 ひー、緊張するー。 でも負けずに、原画をゆっくり見て、ランチを食べて(美味しい!!)、ささめやゆきさんと長谷川さんのポストカードを買って帰りました。 あー、緊張した。 でも、とっても素敵なお店でございました。 そして、鎌倉が意外と近いことに驚きました。 10月某日 子どもの映画学校。 久しぶりに参加。 今回は宮沢賢治特集で、『どんぐりとやまねこ』『注文の多い料理店』の2本立て。 それぞれ、映画の前に紙芝居もやるので、かなり充実の時間。 初めて紙芝居を読ませてもらいました。 難しー。 子どもの表情が見えないのが、なんだか不安でした。でもいい体験。楽しかった。 そして、改めて宮沢賢治の話をよみかえしたのですが、なんとおもしろいこと! 生誕100周年の年に買った短編集を読み直してみようと思いました。 10月某日 国立駅の北口から更に北へ、国分寺のつくし文具店を訪ねました。 小さい小さい町の文房具屋さんだけど、ある意味情報発信地でもあるのがすごい。 今日の店番はペンギンの友でもある8plusの芳賀八恵さん。 久しぶりなので、いろいろお話しできて嬉しうございました。 「つくし」近辺には、災害避難場と称される、でかでか芝生広場が数カ所ありました。地主さんのご厚意で更地のまま避難場として残されているらしいんですが、立ち入りは厳禁。 えー、いい芝なのにもったいない〜、と思ったら、地主さんが芝生の栽培をして売っているらしいです。 そりゃいいですね!あったまいい!! 10月某日 急に寒くなる。 最低気温が12度の日には、どんな格好をするのがふさわしいのでしょうか? 電車の中には冬のコートを着ているかたもちらほら。 でもわたしは、長めのカーディガンで充分でしたわよ。 すっかり、ハイソックスの毎日。 10月某日 ペンギンに、翻訳家のふしみみさをさんがいらっしゃいました。 今期から始まった、絵本に関わる方をお招きしてお茶を飲みながらお話しを聞く、というすばらしい企画のゲストです。 ふしみさんはとても可愛らしいお嬢さん。 足が細くて、腰の位置が高くて、お顔がきゅっとしまっていて・・、つまり好みのタイプなのでした。 そのうえ、お話しを聞くと、ほんとうに賢いかたなんだなあ、とつくづく感じる。 紡ぐ言葉に無理無駄がなく、ことばがしっくりご自分のものになっていて、翻訳家とはこういう人がなるものなんだな、とうなりました。 話す人とまっすぐに向かい合う姿勢も美しい。 いや〜、素敵な人にお会いでき、よい日でした。 そんなふしみさんが訳された『特急キト号』は、今年一番の好きな絵本。 近日ご紹介予定、お待ちくだされ。 10月某日 選挙だったんです、うち。 衆議院の補欠選挙。 今回は、駅前で2度も菅さんが演説しているのを見ました。「あ、あのダミ声は菅さんだな」と、声でわかってしまうぐらい。応援のしすぎで、ほんとうにガラガラ声だったのです。 昨日なんか、その民主党の候補者が、電車の中でも活動してておどろきました。移動時間も無駄にしない、という姿勢をみせたかったのでしょうか?車内でそれは、逆効果だと思いましたが。 結果は、自民の圧勝。 自民党の候補者は一度も目にしなかったんですが、まあ彼のお父さんの弔い合戦だったので、仕方ない結果でしょう。 10月某日 とても、言葉遣いのよいお嬢さんに会いました。 就学前とおもわれるのに「恐れ入りますが、お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか?」と聞かれました。 おどろいて、あたふたしてしまいました。 どうすれば、あんなすてきな言葉を言えるのでしょうか?けして、無理をして言っているわけではなく、普段から使っている様子でしたもの。 「よい子」があまりほめ言葉にならないこの頃ですが、それでもお行儀のよい子は好きです。 10月某日 ペンギンのNさんに侯孝賢(ホウ・シャオシエン)監督特集のチケットをいただく。 もう捨ててもいい券なので、どうぞ、とのこと。 せっかくなので、ありがたくいただき見にいってまいりました、「川の流れに草は青々」(1982年作品)。 懐かしい80年代が台湾にもあった、という感じ。お化粧、ファッション、どたばた、そして歌謡曲然としたBGM。 お約束的なギャグももりこまれ、大量生産型娯楽作品、という趣で楽しめました。 10月某日 このところ、毎日魚が食べたくなる。 旬のさんまは、ヨーカードーで一匹100円。ありがたいなー。あとよく買うのは、さばの干物「さばしお」。お店では醤油づけのさばもうっているけれど、さばは断然塩ね。大根おろしをたっぷりそえるのよ。 うう、食べたくなってきました。 10月某日 『ゲド戦記』、2巻目「こわれた腕環」まで読みました。 おもしろい! こんなにおもしろい話だったんだ。 なんでいままで読まなかったんだろう? それはね、ハードカバーの本を読むのが苦手だからです。 文庫本は移動の時に持ち歩きやすいので、電車の中でどんどん読めるけれど、ハードカバーだと重いしかさばるし、ついつい持ち歩けなくて読めないんですよ。 その証拠に、リリーさんの『東京タワー』も、『ハリーポッター』も、途中で積ん読にきりかわってしまいましたもの。 岩波書店がゲドをソフトカバーにしてくださったおかげです。ありがとう、岩波さん。 10月某日 このところ更新が滞っているのは、ウェブじゃない作業にかかっているからなのなの。 何をしているかというと、かねてから言っているようにカタログペーパーを作っているのです。 え?初めて聞きました? どうやらインターネットを見ることのできない友達知人そのほかの方もたくさんいるらしく、そんな方々にも当店を知って頂くべく、挑戦しております。 できあがったら、ご希望の方にはお送りするので、どうぞ気軽にお知らせ下さいね。 ああ、早く作らなきゃ。 10月某日 フジテレビの月曜日の午後9時からのドラマを「月9」と言いはじめたのは、いつ頃のことなんでしょうか? まちかねていた「のだめカンタービレ」が始まりました。 マンガはちょっとずつ味わって読んでいるので、まだ3巻までしか知らないけれど、ちょうどそのあたりのことを知っていればわかる感じです。 ま、わたしの注目の的はのだめ役の上野樹里ちゃんなんですけど。 このところの彼女の活躍はほんとうに目を見張ります。 どの役もちゃんと自分のものにしていて、すばらしい。 きっといい女優さんになることでしょう。 10月某日 いまさらながらですが『ゲド戦記』を読み始めました。 淡々と話がすすむのが面白い。 ペンギンの店長から借りっぱなしの『クリスタルドラゴン』にも通じるものがある。真の名前によって支配されるというのは、神話なんかではよくある考え方なのかしら?とても新鮮。 いや、まだ一冊目の途中なんですけど。 10月某日 今年もボランティアで参加する東京フィルメックス映画祭。 今年初めてのミーティング。 参加回数は重ねているけれど、知り合いはそれほどいないので、ちょっと緊張。 それにしても若い方々が輝いて見える。 フレッシュなおこぼれをいただけるように、がんばります。 今年のクラシック特集は岡本喜八監督。お名前だけしか知らなかったけれど『江分利満氏の優雅な生活』や『大菩薩峠』など見てみたいものばかり。楽しみ。 10月某日 サンドイッチとスープとラーメンが食べたくなる本を読んだ。 ということで、今日はスープを食する。 ミネストローネ。 具がたくさん入っていて、ほんとうに食べるスープでした。 夜、急遽さそわれた講演会に行く。 先週の飲み会にいらした方と偶然ここでも会ってびっくり。 10月某日 道にちいさなクワガタが落ちていました。 ちょっと具合が悪そう。 といって、飼うわけにもいかないので、すぐ横にあった植え込みにこっそりおいてきました。 でも、草むらまで持っていってあげればよかった。 10月某日 髪の毛が長くなったので、このところミーのおねえさん(ミムラねえさん)のようにおだんごにしています。 夜電車に乗ったら、おなじ車両にあと3人ミーのおねえさんがいた。 はやってるのかな、ミーのおねえさん。 10月某日 サンドイッチとスープとラーメンが食べたくなる本を読む。 ということで、ラーメンを食べる。 コーン入り。 コーンをすくいやすいように、穴あきのレンゲがついていました。 10月某日 赤い三角屋根のJR国立駅が駅改良工事のために仮駅舎に変わるんですって、明日から。 いつも谷保駅使用ですが、そんなことを聞いたら見に行かなくては、ということでペンギンのあとに迂回して国立駅前を経由。 駅舎の最後の勇姿(?)をカメラに納めようと、それは大勢の人が駅前に集合。すでに売店も移転準備完了になって、やけにすっきりした国立駅の改札前をみたら、ちょっとほろり。 多摩信の前の歩道では、在りし日の国立駅の映像を流しながら学生さんたちが「埴生の宿」を演奏&合唱していて、またほろり。 「別れ」には弱いです。 10月某日 夕方、近所の生協まで買い物に行く。 やや!月がでています。東の空に、でーんと出てます。 大きい!! 「盆のような」というよりも、「丸くて大きなせんべいのような」月でした。 夜中に見たら、ベランダの柵の影が月明かりでくっきり。満月ね〜。 10月某日 今日は、大雨、ひどい風。 夜、飲み会の予定だけど、さすがにこの天気じゃ延期になるんじゃないかしら、と思いながらうちで作業して過ごす。 でも、何の連絡もないので、集合場所へ向かいました。私以外は、みんな仕事場から来るので、雨風ごときでは延期になんかならないのでした。 そっかー。田舎暮らしだと、こんな天気だと外出はあきらめがちだけど、都会の人々はそんなこと気にしないのね。勉強になりました。 帰宅途中、タクシーの窓から中秋の名月が見える。 あら、嬉しい。 10月某日 「かもめ食堂」のDVD買いました〜。 あんまりDVDを買うことはないのですが、今回は初回特典にもつられました。 朝から見ちゃう。 そして、おにぎりが食べたくなる。 10月某日 長谷川直子さんが、新刊を送ってきてくださいました! 『マーブルひめのりっぱなおしろ』(ほるぷ出版)。 付録のペーパークラフトで、お城がつくれるんですよ。 早く紹介しなくちゃ。 10月某日 早起きをして、十和田湖畔を散策。ホテルで早朝散策ツアーが用意され、ガイド氏が同行してくれるので、ちょっとわくわく。十和田湖は、「姫鱒」が名産らしいのですが、数が減ってきて今では希少種だそう。昨日の晩ご飯に出てきたので、あの味を忘れないようにしよう。ツアー参加者は全部で6人。なぜか、ガイド氏を含め全員大阪周辺出身ばかり。なんで、こんな東北に関西人が集っているのだろう?散策は楽しく、主に木と木の実とキノコの説明。桂の紅葉した葉が「やきたてのトースト」の香りだってご存じでした?とてもいい匂いがして、お腹がすいてきました。 そして、朝食をたらふくいただいてホテルを後にし、奥入瀬へ向かいます。奥入瀬は十和田湖の湖水が流れ出て海へ向かうはじめのところ。渓流が美しく、徒歩でも移動できるのですが、時間がなくて自動車移動。ところどころで、散策。木々の間を歩くと本当に空気が美味しい。時々トーストの匂いがして、「あれは桂ねー」と得意になったり。キノコがあちこちに生えていました。秋はきのこですものね。 町中の匂いと明らかに違う自然の香り。体の動きもなんだかいいわ〜。 その後、ガイド氏に教えて頂いた、奥入瀬の下流のそばにある、「蔦温泉」裏の「蔦沼」をめざす。なんと、いくつか沼があり、沼めぐりができるというので、山道を巡り沼巡り。およそ1時間の行程ですが、とにかく気持ちいいので、疲れない。ひゃ〜、いいわ〜。お昼を蔦温泉の食堂でいただき、帰りの新幹線にのるべく八戸へ向かいました。 青森よかったです。まだ、竜飛岬とか恐山とか弘前とか、行けなかったところがたくさんあるので、ぜひ再訪したいです。 10月朔日 青森に来ています。 青森は、「りんご」「津軽海峡」「津軽三味線」「恐山」「八甲田山死の行軍」とまあ、暗めのイメージしかなくてごめんなさい、という感じなのですが、来てみたら、良いところ! 大好きな北海道の香りもします。 まず、今年の7月オープンしたばかりの青森県立美術館へ。ここは、建築が青木淳氏、サイン等のデザイン(VI=ヴィジュアルアイデンティティ)が菊地敦己氏。『装苑9月号』で拝読していたので、かなり楽しみにしてきました。まあ、お二人のお名前も、読むまでは全然知らなかったんですが。 いや〜、白いね。雪に埋まったら見つけられないですよ。そして、驚くのはお手洗い!更に真っ白。入ったとたんクラクラして、目の焦点が合いません。調子の良くない人だったら、倒れちゃいますよ、きっと。建物の構造もかわっていて、展示は地下1階と地下2階なんですが、まず地下2階に下りて入場し、地下1階にまわって見終わると、また地下2階まで下がって1階にいかなくてはなりません。ひえ〜、迷いますよ。まあ、お堀のように建物に沿って地面が低く掘られているので、なんとかすれば、外に出られる構造のようですが。展示は、ちょうど企画展の端境期で、常設展のみだったのですが、なかなか楽しめました。シャガールの舞台背景の大きな幕が、ひろ〜くてたか〜い吹き抜け「アレコホール」の4面の壁に掛けられており、これが壮観でありました。弘前市出身の奈良美智氏をはじめ、県内の作家さんの作品が見応えたっぷりに展示されていました。レストランでは、青森のリンゴいりのカレーをはじめ、こだわりの品々が待ってくれています。いろいろすごかったけど、やっぱり、あのお手洗いが一番強烈でした。 さて、おとなりにある縄文時代の遺跡、三内丸山遺跡へ散策にいき、一路十和田湖畔へと向かいました。十和田湖は、半分秋田にあるらしく、泊まったホテルの所在地は秋田県でした。 |